「ネク君っ!! 黒いノイズが出てきたよっ!!」

「くそっ!! 連戦かっ!!」

 

 

 

 

君の全ては僕のもの

As for you, it is stolen me

 

 

 

 

はぁ……はぁ……。ネク君、大丈夫かい?」

「ああ、何とか。……さすがにあのノイズを連続で相手にするのは辛いな」

 

今回のゲームマスター猩君が禁断ノイズ精製陣を発見して以降、野良ノイズたちに混ざって禁断ノイズが数を増した。
今までならば1・2匹見るか見ないかあったが、最近では連戦も珍しくない。
彼がどういう意図で禁断ノイズを生み出すのかは、僕でさえも予想はつかない。
彼はそれなりにイマジネーションが強く、自我も強く、それなりに興味のある人物ではあるが……。
できることなら、このゲームの間に障害は消えて欲しいのだが……。

 

「どうかしたか? ヨシュア」

 

心配そうにネク君は僕の顔を覗きこむ。
普段クールなネク君が時折見せるしぐさや顔。
僕に向けられていると思うだけで心が満たされる想いになる。

 

「うん? 別に、何でもないよ。 それより……ネク君、腕から血が出てるじゃないか」

「えっ? あっ、これか。そんなに痛くないし、かすり傷程度だから」

 

擦ってしまったのだろう。
確かにそれほど重症ではなかったが、時間が経つにつれ血がにじみ出てきている。
青い君とは反対の赤い色。

ネク君は血を拭く為に拭くものを探す中、僕はネク君の腕を掴み――――
ネク君の血を舐めた。

 

「うわっ!!/// お前、何やってるんだ!!?///」

「こういう傷って“舐めれば治る”っていうでしょ♪」

 

僕の行為に顔を真っ赤にするネク君は、どうすることもできずに固まってしまってる。
ふふ、可愛いね。
そんなネク君に構わず、僕はネク君の血をいとおしく舐める。

 

「大丈夫。ネク君に害なすものは例え細菌であっても僕が殺すから♪」

「……どんな誇り方だよ、それ……」

 

僕の行動にネク君も黙ってしまう。
まぁ、抵抗しても続けるけどね。

血は鉄の味がするってどこかで聞いたことがあるけど、ネク君の血の味はおいしいと感じた。

僕もさすがに舐めるまではしようとは考えてなかったけど、この傷が間接的であっても猩君がつけた傷だと考えると腹が立った。

ネク君と僕の二人だけの世界にことごとく入ってくる男。

ネク君に付きまとう男。

 

 

駄目だよ、猩君。

ネク君は僕のなんだから。

 

 

ネク君を選んだ僕の所有物なのだから、君には割り込む隙もない。

ネク君の全てには僕だけが刻み、僕だけが残すのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――――っていうか……すぐ目の前に水道あるんだけど……」

「う〜ん、至福の一時♪」

「キモっ!!」

 

 

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独占欲の強いもとい、変態なヨシュアな話。
ヨシュアの消毒なら本気で細菌殺せそうだなと、ふと思った。
何か……ヤツなら出来そう(汗)

小ノートに授業書き書きしてた短編をアップ(笑)
もちろん、周りの目を気にしながらビクビクしながら書いてます(笑)

おかげで最近授業で眠くならな〜いw(汗)

 

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