-コンポーザー編-
寒い。寒い。寒い。
何かよくわかんねぇが、寒い。
暖房入れて寝たはずなのに、なんでこんなに寒ぃんだ。
でも、頭の部分は何故かそうでもない。
むしろ暖かい。
もっとこの暖かさに触れていたい。
重い身体を動かしてそこに落ち着く。
それにしても、変な枕だ
何というか……膝枕―――――?
「猩君、いい加減に起きないと襲っちゃうよ♪」
がばっ!!!
「っ!!!? てめっ!!……ここ、何処だっ!?」
「ドコって……104の上だけど?」
「何っ!?」
確かによく見てみると、そこは104の上。
普通の奴ではけして登ることの出来ない場所。
そう、死神だからこそいることのできる場所
死神だからこそ見る事のできる景色
それにしても―――――
何故コンポーザーがいるんだ。
「何でテメェの膝の上に俺が寝てんだ…」
「そりゃあ…猩君の部屋から拉致ってきてここにつれて来て膝枕してあげたに決まってるじゃないか」
「…どこから突っ込めばいいんだ…」
怒る気が失せた。
寝起きだからまだ思考が完全でないもの災いしてる。
「…ねぇ、猩君。後ろ、見てみてよ」
「……?」
ふと、後ろを振り向く。
そこに広がるは――――
朱色に染まる空―――――。
「おめでとう、猩君」
「はっ?」
「日の出。僕は好きになった人と一緒にみる日の出が好きなんだ」
「なっ////」
そういって伸ばされた奴の手が
俺の頭を包み込んで
また、自分の膝の上に倒す。
「もう少し、このままでいてくれない?」
「……勝手にしろ」
その包み込む手が暖かくて
頭に伝わる温度が心地よくて――――
仕方がねぇ。
今日くらいはテメェの好きにさせてやる。
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あとがき
狩谷編とコンポザ編と二つ作りました。新年モノ。
本当は狩谷と同時進行で作成していたのに何故かこれだけ行方不明(汗)
甘い雰囲気な二人で。
でも、コンポーザーのしたことって犯罪ギリギリなような気が…(笑)