new year side:s

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぶいぃぃぃ」

「我慢しろ、これでも一応列進んでんだからな」

「でも寒いよぉ、博士ぇー」

 

手を一生懸命息を吹きかけて温めても、手袋越しではそうでもなかった。
博士と二人、神社に御参りにきてる。
大博士は明日も店があるからって来なくて、
よこやんは風邪引いて寝てた。

だから今、俺と博士の二人で初詣。

寒ささえなかったら嬉しかったのになぁ…。

 

「ほら、修斗」

「えっ?あっつ!!」

「甘酒。配ってたぞ。それでも飲んで静かにしてろ」

 

博士に渡された甘酒を飲むと、家で飲むものよりも甘くて、でも暖かくなった。
飲んでると、いきなり首に何かが巻かれた。
博士のマフラーだった。

 

「えっ!?博士は寒くないの?」

「飲んだら暑くなった。これで少しは寒くなくなったか?」

「うん。暖かいよ!!」

 

甘酒飲んでも暖かくなったけど
博士からマフラーをもらったら、何だかあったかすぎて暑くなった。
体は寒いはずなのに、なんでだろう。

 

「…着いたぞ」

 

賽銭箱の前まで着いて、博士からお金を貰ってそれを投げた。
二礼二拍一礼。
並んでる間に、博士と一緒に練習したんだ。

 

「……」

「……」

 

神様へのお願い。
マブスラが強くなりたい。
最初はそう願おうかと思ったけど、並んでる間に変わった。

また今年もか。

 

 

 

 

「修斗、マブスラ強くなりたいとかってお願いしたのか?」

 

並んでいる列の横を二人で反対側を歩いているときに、博士が俺に聞いてきた。
途中でハマの矢っていうのを博士が買って(大博士に頼まれたんだって)
もう後は店に帰るだけだった。

 

「んー。博士には教えない」

「はぁ!?…ゼタ生意気」

「だって…言ったら絶対馬鹿にされるんだもん!!」

 

なんだそれって博士は言ったけど、俺の願いは本当にナイショ。
博士から渡されたマフラーを握り締めて、頭の中で何回も繰り返した。

 

 

 

 

今年も

博士とずっと一緒にいられますように

 

 

 

 

「…(もう叶ってるけど)」

 

 

 

毎年欠かさない

1年保障のお願い。

 

 

 

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あとがき

アナザーキャラ初書きだったのでイマイチ合ってるのかわかりません。
新年2発。

私は毎年、近所の神社で御参りにいきます。
除夜の鐘やってるお寺を横切って(オイ)
毎年そこでもらえる甘酒が毎年の楽しみです。

 

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