※死にネタ注意

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「桜庭……何て読むのかな」

 

 

人気のない宇田川町の路地裏

そこで僕は君と出会い

君を奪う

 

 

「音操……ネクでいいのかな?」

 

 

返ってくるはずのない答え

君の身体はもう鼓動を止めているもの

 

 

「綺麗な瞳の色だね。まるでガラス玉みたいだ」

 

 

生気の無いその瞳を近くで見てみたくて

君の顔に僕の顔を近づける

君の頬に手を添え

僕を見る事のないその瞳をじっと見る

 

 

「ネク」

 

 

名前を呼ぶ

 

 

「ネク」

 

 

 

答えはない

答えることの無いその唇を指でなぞる

 

 

「早く、君に会いたいな。ネク君」

 

 

そう、早く君に会ってみたい

僕の駒として

箱庭で生きる君に

 

 

 

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「桜庭と桐生で十五題 宇田川町」

 

あとがき

どこが宇田川町なのかと言われると、舞台としか返せない話。
実際に行った事がないのでイメージがわかりません。
なので、ヨシュアとネクのあのシーンを勝手に解釈+付け加え

この時はまだネクに対して変態的な事は考えてないですね。
会ってからはもう笑うしかない

 

 

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